2015年3月10日(火) № 181 『 足踏みしながら 本物に出会う 』

ここを歩いたとき、懐かしさを感じた。大分県大分市の大在横塚という田舎の村で育ったわたしの子どもの頃の景色に重なったある町の風景。
ここを歩いたとき、懐かしさを感じた。大分県大分市の大在横塚という田舎の村で育ったわたしの子どもの頃の景色に重なったある町の風景。

衣替えの季節がおそろしくなったあの時以来、ダイエットをと思い立ってステップ運動を始めてからどれくらい経っただろう。

 

半年は確実に越えているけれど、一年未満も確実か。

 

成果の程はといえば、2ヶ月前迄はほぼ順調。ゆっくりゆっくり体重は落ちてきた。乗るのを放棄していた体重計にも、ほぼ毎朝乗ることを続けている。

 

しかーし。

 

さすがにそうは甘くないダイエットの道。ま、食事制限も大してしていないのだから、簡単に目方が減るわけがないのだけれど、最近はほぼ横ばい。

 

いやいや、白米や炭水化物系のものをガッツリ食べると、簡単に1㎏位は増えてしまう。ま、仕方がないのだが。


いくら食べても太りません、という同年代の方が居られるが、不思議でしょうがない。

 

以前から好きだったのだけれど、夕食に鶏肉が出ると、翌朝の空腹具合が心地よいだけでなく、体重が増えることは決してない、と断言出来る。

 

それくらい、鶏肉はわたしにとって相性がよい食べ物のようだ。でも、さすがに、毎日というわけにも行かないので、豚肉も牛肉いただくことになる。もちろん、お魚もいただいている。

 

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さて、ステップ運動は概ね30分。他にもダンベル体操もするのでそれを加えればさらに10分近く。

 

音楽を聴くこともあるし、落語を聴くこともある。

 

そんな中で、YouTubeを通じて、「プロジェクトX」とか「プロフェッショナル仕事の流儀」そして、「情熱大陸」を誰かさんがアップロードしてくれているのを観ることがある。

 

いずれも、ほぼ前向きな内容ばかりなので、落ちそうになってしまうことのある向上心とか、その道を極めようとする人々の姿勢はいい刺激になる。

 

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「プロフェッショナル仕事の流儀」の大分前の録画で、『ドラゴン桜』というマンガの主人公のモデルになった竹岡広信先生という方の存在を知った。

 

恥ずかしながら、ただわたしが知らなかっただけのことのようだけど、竹岡先生の回、感動し、共感し、何かを確かめることができてほんとうによかった。

 

竹岡先生、1961年生まれなのでほぼわたしと同世代の方。予備校会のカリスマ教師の一人なのはどうも間違いないけれど、その姿は平凡なのに誠実の鑑のような方だった。

 

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塾で向き合う学生さん達に向き合いつつ、彼は自分が教える単語のことなど、やがて忘れられてしまうことに過ぎないことを知っている。

 

もちろん若者たちが目指す大学に入るお手伝いをしているのだけれど、伝えようとしていたのは、いつまで経っても消えないものでなければならない、とクールに見定めているのだった。


そう生きるってどういうことか、を深い所で伝えようとしていると感じた。

 

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番組の中頃だったと思う。

 

ある年のこと、1つのクラスに、聴力のハンディを抱えるお嬢さんがいることに気がついた竹岡先生。

 

今まで当たり前に口頭で語り続けていたことの全てを黒板に書き始めた。他に何十人も生徒がいて、それまでの教え方と変わったことに戸惑う生徒がいても構わない。

 

ひとりの娘さんのために全てを変えたのだった。

 

一年が経過。彼女は言った。

 

「自分が頑張らなあかんっていう そういう苦労とかを そういうものを 分け持ってくれた感じがして・・・」

 

わたしはここで既にグッと来てしまう。

 

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全ての講義が終わって講師の控え室に戻り、汗を拭っている竹岡先生の元に、もう一人別のお嬢さんが現れた。

 

彼女は「せんせい、手紙を持って来た」と声をかけた。

 

「あー、そう。ありがとう」の言葉の先に、そこにやって来た女の子は続けた。

 

「わたし〇〇ちゃんの友だち(前述の聴覚障がいの方のこと)なんやけど、わたしも片腕使えないんですよ」

 

「あーそうか」(竹岡、グッときている)

 

「同じ障がい持つ身としたら、すごい うれしかって、一年間、ずーっとそれを続けた姿を見てて、先生みたいな人がもっといると(竹岡うつむく)、本当は夢とかかなえたい人とかが、もっと夢が広がったりするのに、・・・」

 

竹岡先生、このあと、汗か涙かわからないものを懸命に拭うのだった。

 

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竹岡先生の寄り添い方は、イエスそのものじゃないかと思う(神社に予備校生のためにお詣り行っているのでクリスチャンではないけれど)。

 

教えられた。

 

そして、確信する。これまでも、今も、これからも、おそらく大きなことなんて、自分には何もできないと思う。

 

それだからこそ、ちいさな出会いの積み重ねの中にこそ、力を、いのちを注ぐべき真理契機があることを心に刻みたい。

 

竹岡先生のような徹底には及ばないけれど、たゆまぬ努力を、喜びながら続けて行きたいなぁと心底思うのだった。

 

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さて、今夜もまた、ステップを踏んでから休もうと思う。

 

落語家の姿か、料理人か、技術者か。その道のプロの姿に出会えるとは、何とありがたいことだろうか。end

 

 

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