*「気ままフォト」の部屋におなじ時の写真をたくさんUPしてます。
北海教区の第63回年頭修養会が札幌の奥座敷と呼ばれる、定山渓温泉で開かれた。
年に一度の会が63回。
戦後70年の今年だから、1953年以来続いているということになるのだろうか。
今回の会場は定山渓温泉の中でも特大のスケールではと感じるホテルだった。
わがふるさと、大分県の別府市に、杉の井パレスというリゾートがあった。経営危機が襲いかかったものの、それを乗り越えて、今は杉乃井ホテルという西日本でも有数のリゾートになっている。
今回の会場はそれに近い、そうとう大型の施設。
*******
さてさて写真である。
せっかく抱えて来た一眼レフカメラ。
ちょっとした時間があったので、気分転換も兼ねて、外の景色でも撮ってくるかなぁと休憩時間にロビー付近に行くと面白いお店が出ていた。
飴細工である。
実はわたし、飴細工なるものを生まれてはじめて目の前で見た。
飴細工師の《O豊さん》という方が出店していらして、その時は気がつかなかったが、幾枚かシャッターを押したものをよーく眺めてみると、北海道在住の飴細工師さんとしては唯一の方らしい。
*******
《O豊さん》はわたしのカメラに関心をもってくださり、「自分もホームページに後ろがぼけている自分の作品を撮りたいんです。どれくらいの予算があれば大丈夫ですか?」などという話をしているところに、クリクリ頭の少年が現れた。
5分程の時間、少年はおじさんの別世界に魅せられていた。
おじさんはあれこれ話しかけるのだが、男の子はおじさんが準備万端に演出した世界に入りきっていた。
そして、ようやく少年がお願いした「馬」が出来上がったところ。待ちに待った、僕のが出来たという安堵だろうか。
少年は静かに喜びをかみ締めている。
横にいる女の子は妹ではなく別の家族で、お母さんと一緒に次の番を待っている。
お母さんも魅せられている様子。
*******
飴細工の代金、通常はひとつ500円。
職人さんは食べ物を使うお仕事なので、代金を頂く時は、大きなお財布を差しだして、「千円もっているのなら、ぼくが自分で500円のおつりを取りなさい」と語りかけていた。
それにしても、この屋台を包む色合いは何とも懐かしい色合いだし、わたしが子どもの頃に、神社のお祭りの時にやって来るお店に通じる。
50年近く前にタイムスリップしたようだった。
*******
少年は、この日の、この時間をずーっと忘れることがないだろう。
少年は飴細工の馬を口に運んだだろうか。
家に帰るまで大切に持ち続けたかも知れない。いや、飾っているか。
その後、家族の元に走って行ったのは間違いないと思う。
今もって、写真を見直すと、何とも言えない余韻が残っていて心地がいい。きっとそこには確かな理由があるのだろう。
いい時間だった。感謝。end