2014年11月19日(水) №167  『 ほんものが持つ力 利尻昆布をきっかけに 』

2014年11月16日(日) 稚内教会の子ども祝福礼拝のこどもメッセージの時間の一枚。プロカメラマンのOさんによるもの。パートナーのりすくんは怪我をしている設定。
2014年11月16日(日) 稚内教会の子ども祝福礼拝のこどもメッセージの時間の一枚。プロカメラマンのOさんによるもの。パートナーのりすくんは怪我をしている設定。

この一年あまりの間に、お便りやメールを頂く機会が増えた。

 

そのきっかけの多くが、稚内教会が1年半前に取り組みを始めた「利尻昆布バザー」を通じてのものだ。電話も似たような感じで多くなったなぁと思う。

 

古くからのお知り合いも居られるが、利尻昆布バザーがきっかけで初めてお知り合いになった方も多い。とは言え、お目に掛かる方はとても少ないけれど。

 

****************

 

利尻昆布バザーはただ単に、昆布がたくさん売れれば嬉しいというのではない。

 

売れなければ、それはそれで悩むだろうと思うが、これは教会の宣教そして伝道、さらには、教会づくりのわざとして働きなのだと信じて取り組み続けて来た。

 

だから、利尻昆布を発送する際には、少なくとも『週報』を入れたり、『牧師室便り』も余程のことがない限り入れている。

 

****************

 

いつからだろうか、稚内や利尻島・礼文島の観光案内パンフも入れるようになった。少し大げさに言えば、この地域の振興ということと結び付く。

 

だから、市内の某所に出掛けては、適当な部数を頂いてくることにしている。

 

パンフレットを眺めて夢を膨らませて宗谷への旅人が増えることだってあり得ることだと思っている。

 

****************

 

今朝頂いたメールにはこう記されていた。なかなか教会の中でも分かち合えないが紹介してみたいと思う。

 

何とも有り難いメッセージだし素朴に嬉しい。

 

【12月2日は我が家で教会の家庭集会があります。クリスマスなので愛餐の時を持ちます。毎年約20名が集まりますが、担当の家庭でスープを作りますので、今年は是非利尻昆布を使って作ろうと思います。そして、稚内教会のご紹介もしたいです。

 

神様のなさることは時にかなって、本当にくすしきみわざとしか言いようがありません。

一人の信徒にすぎない私にも、昆布をきっかけに、皆様のことを伝えることができる、そしてそれは、神様のみわざを伝えることだという喜びを与えられます。感謝します。

 

昨夜、カレーを作った時に思いついて、昆布水を入れてみました。いただいた案内にもそのことが書いてあったので、わが意を得たりの思いでした。】

 

****************

 

先週の末には以下が届き、小さなやり取りがあった。とある幼稚園を通じて購入して下さったご婦人からのもの。

 

【・・・次男三男が通園しております。昆布バザーを申し込み、今日昆布を頂きました。我が家は主人が釣りをするので、魚が釣れた時に昆布締めにしたり、昆布だしの方が好きでよく利用するため2袋頂きました。

 

早速おでんのだしに使いましたが、とても美味しいです!!!今日は、だし以外の調味料はうすめで、だし本来のお味で頂きたいと思います。だしの味見をして、おいしいと長男が唸っていました(笑)

 

昆布水の作り方や硬い昆布を切りやすくする方法など、なるほどうんうんと拝見しています。ご丁寧な案内付で、とてもうれしいです。お米もたいてみます。

 

今日は昆布水を仕込みました。ドライヤーで温めると切りやすいとのことでしたが、ガスコンロの弱火を付け、上の方の熱すぎないところ(やけどをしないように)でヒラヒラと温めて切ってみました。これでも切りやすくなりました!(自己責任でやけどしないようにしないといけませんが)昆布水が出来上がったら、さっそく炊飯です。

 

最北の地の、雪と吹雪と寒さは、正直申し上げ想像ができません。でも、教会のHPや、昆布についていたパンフ・・・、最北の地の寒さを吹き飛ばす暖かさでした!!!

 

昆布漁をされる方、仕分け梱包作業をされる方、、皆さんの温かい気持ちが昆布にぎゅーーーーっと詰まっていました。私は料理が得意な方ではないのですが、久々に料理をする気満々になったところです。感謝です☆】

 

時には、もって行き場のない呻きも添えられ、利尻昆布のご注文を下さる方も居られる。程好い距離感がたぶんよいのだろう。

 

****************

 

2014年のわたしの夏休み。

 

東京方面に出掛けた時、お訪ねした先輩の教会も、わたしたちのお届けしている利尻昆布を好意を持って取り扱いしてくださるご婦人たちが居られた。

 

偶然、福島の被災地の子どもたちを受け入れるプログラムのためにお出でになっていたそうで、思いがけず話が弾んだ。昆布が取り持ってくれる出会いだからこその会話となった。

 

その先輩は、数十年前、会堂を持たない教会に赴任された際、会堂の土地取得のために、とある食品を仕入れ、同じ地区内の教会を廻る「行商のようなことをしていたなぁ」とお話してくださった。

 

その先輩は続けて(たぶん真顔で)「本当の伝道ってのは、こういうものなのかも知れないなぁ」なんて言ってくださった。

 

****************

 

それにしても、お届けしているものが、本当に良いものであること。ここでは利尻昆布ということになるのだけれど、それがこのバザーの営みを支えてくれる根源にあることと思う。

 

そうでなければ、喜ばれるわけがない。ただ安いからではリピーターは生まれないだろうし、付随するひとつひとつのあれやこれやも質を高めたいものだと思う。

 

そうだ、本当に良いものは写真を撮るときの素材にも言えることだと感じる。力を秘めている生きた景色や人物は、被写体として不思議な美しさを包含しているのだ。

 

****************

 

最近ある若者との会話のおしまいの頃に、「本物に出会う努力をしよう。ほんものにさっ」と語った。

 

この言葉。

 

当然、語ったわたし自身の課題であり続けるに違いない。きっと遠くにではなく近くにあるほんもの。ちいさな努力を積み重ねて出会いたいし、生み出したい。end

 

 

◆【 (日記以外の)新着 おしらせ 】

1)写真館に最近ものをすこし ^^♪16.5.30

 

2)「ブログ選集・PDF版」の部屋です

○『我 ステテコを愛す』(14.7.31)

○『「きょう一日元気で歩みます」とあった』(14.6.23)

○『美穂さん』(14.6.1)

○『我が師のアスケーゼ』(14.5.31)

 

◇最近のBlogは以下をClick!

mori-gen.jimdofree.com Blog Feed

2016年6月6日(月) 『 〈新〉 森牧師の部屋へ引っ越します 』 (月, 06 6月 2016)
>> 続きを読む

2016年5月28日(土) NO.225 『 〈前夜の祈り〉  beginner's 』 (Mon, 30 May 2016)
>> 続きを読む

2016年5月10日(火) NO.224 『 2016年5月号 増補版 旭東教会牧師室便り 』 (Tue, 10 May 2016)
>> 続きを読む

2016年5月3日(火) NO.223 『 間違いでも嬉しい!』 (Tue, 03 May 2016)
>> 続きを読む

2016年4月25日(月) NO.222 『 《 very good 》 でしたね 』 (Mon, 25 Apr 2016)
>> 続きを読む

2016年4月4日(月) NO.221 『 増補版 牧師室便り 11号 ~ 赴任して一年経った~ 』 (Mon, 04 Apr 2016)
>> 続きを読む

2016年3月19日(土) NO.220 『 木曜日 深夜2時まで頑張って 』 (Sat, 19 Mar 2016)
>> 続きを読む

2016年3月6日(日) NO.219 『 増補版 牧師室便り 10号 』 (Sun, 06 Mar 2016)
>> 続きを読む

2016年2月23日(火) № 218 『 ごろんゴロンと 五角形で行こう 』 (Tue, 23 Feb 2016)
>> 続きを読む

2016年2月9日(火) № 217 『 増補版 旭東教会 牧師室便り 9号 』 (Tue, 09 Feb 2016)
>> 続きを読む