昨夜は、ニュースをラジオやネットで確認することなく休んでしまった。
やや昂奮ぎみに夕飯をとったからか。
教会での仕事を20時過ぎに打ち切って、某所での夕飯なら裏切られることは無いだろう、との思いを胸に車を走らせた。
が、なぜか、スーパーの前を通ると、フラーッと駐車場に向かって入店。おーっ、まだやってんのか、と思いながらかごを持つ。
夜9時迄営業とあって助かった。稚内のお店は大きな街に比べれば早じまいが多いので嬉しい。
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刺身にするか、揚げ物にするか等と思ってお魚売り場に行くと半額のラベルが目に入る。幼稚園で顔なじみの保護者も、もしや、賢い買い物の時間を狙ってなのか挨拶した。
【生うに】が板に天こ盛りでウインクしている。
何だなんだ、いくら? 3080円の半額。1500円かーっ、と言うことで、「俺も男」だから、とは思わなかったけれど買いました。
そして、うに丼を堪能し夜は更け、就寝。
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朝、新聞を手にした。
今、我が家では『毎日新聞』と地元(夕刊)『稚内プレス』が定期の情報源。
毎日新聞の見出し。
「日本をとりもどちゅっ!」と叫び始めるところから始めた珍蔵くんが、もとい、晋三さんが、カメラを120パーセント意識しながら、ゴルフで鍛えた左拳を握る写真が一面にある。
「集団的自衛権 容認を支持」が白黒の反転の大見出し。
縦のゴシック中見出しで、「首相、解釈変更に意欲」
社説は「集団的自衛権 根拠なき憲法の破壊だ」
新聞は「斜めから読むか、信じないで読むべし」という意味のことを妻から言われることがある。
が、忙しい朝だけど、ひと言打ちたくなった。
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ちなみに、他社の社説は以下の通り。
【読売】 集団的自衛権 日本存立へ行使「限定容認」せよ
【産経】 集団自衛権報告書 「異質の国」脱却の一歩だ
【朝日】 集団的自衛権 戦争に必要最小限はない
【中日】(東京) 行使ありきの危うさ 「集団的自衛権」報告書
【北海道】集団的自衛権 首相が示す方向性 日本の安全を危うくする
◆このブログを書いた夜に以下5行は追記
北海道新聞は、他のどの紙面よりも丁寧に報じていたと気づいた。ボリュームも最大級。「安倍首相の会見全文」、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の報告書の全文」まで完璧に網羅。それらだけでも紙面の五ページにわたるもの。そのほかに、道内の自衛官家族らの不安と覚悟の取材など、頭が下がった。この日の『道新』は38頁の分厚いものだ。ちなみに、『毎日』の北海道支社発行の13版は30頁。
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ピースウォーク稚内の共同代表の3人のうちの一人として、少しばかりではあるけれど、これまでとは違う思いで、あれこれを責任もって考え、行動したいと思うようになっている。
つい最近、ピースウォーク稚内の仲間達との話し合いがあった。
その中で、識者か、それに準じるかと感じるある人(報道に携わる方)の、集団的自衛権に関することばが紹介された。
文脈はわすれたけれど、「女性はいろいろ心配しているけれど、俺は男だから、集団的自衛権は容認せざるを得ない・・・・」という内容だった。
明解さんで知られる、『新明解国語辞典 第七版』によると、「識者」というのは、「大所高所から物を見、正しい判断の出来る人」とある。
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「男らしさ」ということばが、新聞を手にしてふと頭をよぎった。わたしの中では、ピースウォーク稚内の会議での話題とも繋がったのだ。
さらに、数日前のこのブログに、【釧路のいわし 味付】を紹介したことも思い出した。
【釧路のいわし 味付】
缶詰職人さんの味付けの仕方が、見事にすきっと決まっていて、「男らしいじゃないか」と少し思いかかったのだった。しかし、いやいや、「女性らしいのか」とも思った。
違う、ちがう。
そういう感覚自体が古く、可笑しいんだなと反省しつつ、あらためて思ったりしていた。
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『ウォール・ストリート・ジャーナル日本版』に肥田美佐子さんという方のNYリポートが載っている。
「男らしさ」について、Googleの検索で11番目に出てきたもの。
日本男性の「男らしさ」について、自衛隊を取材したアメリカの女性教授に聞くということで、カリフォルニア大学サンタバーバラ校のサビーネ・フリューシュトゥック教授(現代日本文化研究)へのインタビュー記事だ。
日本人男性への集中的な取材などを通して、「マスキュリニティー(男らしさ、男性の特質)」を分析する際、イラク戦争開戦前後、数多くの自衛隊員にインタビューを行ったそうだ。
彼女は短期入隊を許可してもらい、基礎訓練にも参加。一人2時間くらいかけて、入隊の目的から人生観、父親や祖父をはじめとする家族などについて、じっくり話を聞いた上でのリポートだった。
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フリューシュトゥック教授 ・・・・(隊員は)戦争に行きたいと思っているのではなく、災害時の救助活動など、もっと大きく重要なことを世の中のためにして役立ちたい、というポジティブな動機が目立った。両親とうまくいかなかった人が、入隊によって人生を立て直したいというケースもあった。国防といった大きな問題よりも、むしろ個人的な人生観にかかわる入隊動機が多かった。
――草食化など、日本人男性の男らしさは危機にさらされているのか。
フリューシュトゥック教授 ・・・・「男らしさ」は、国を問わず、時代によって変わることを理解すべきだ。たとえば第二次大戦のころと今とでは、すさまじい変わりようだ。男らしさは流動的である。
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子どもの頃、「男だろ」とか、「男らしさ」とかの洗礼を受けたかも知れない。
しかし、わたしも変わった。
「俺も男」というよりも「人として」。
今、この時代の進み方に、危機感を抱かざるを得ない。
否は否と申します。
集団的自衛権の行使の憲法解釈を変更して容認する、という道。
明確に反対。ささやかですが、表明。
イエス・キリストに最期まで従いたい。end