2014年2月24(月) №118  『 《 こんぶ通信 4号・10㌘でも力持ちの昆布さん 》 先行配信 』

10㌘の利尻昆布を手にして説教中の筆者。北海教区年頭修養会 於;旭川ロワジールホテル 2014年1月
10㌘の利尻昆布を手にして説教中の筆者。北海教区年頭修養会 於;旭川ロワジールホテル 2014年1月

○わっかない教会  こんぶ通信  4号  2014年3月発行
『 10㌘でも力持ちの昆布さん 』(稚内教会による福音物語 その4)

 

 

『毎日新聞』創刊142年記念の特集号は今をときめく女優の「杏(あん)さん」が着物姿で大写しになっていました。2014年2月21日(金)のことです。

 

NHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」のヒロインを演じる杏(あん)さんをご存知の方も多いと思います。新聞では「和食」の素晴らしさの再考を促す記事が掲載されていました。

 

杏(あん)さん、ぬか漬けを楽しみ、最近はニンジンかキュウリに落ち着いているという・・・興味深い話題です。

 

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裏面は、『和食のひみつ』のタイトルのもと、京都大学教授で、食品・栄養化学の専門家・伏(ふし)木(き)亨(とおる)先生のインタビュー。

 

何と嬉しいことに、紙面で取り上げられていた写真には、浜辺に水揚げされギッシリと並んだ利尻昆布。

 

「北海道稚内市で毎年7月に漁が解禁になる利尻昆布=稚内市で2012年7月15日撮影」との説明書きなのです。見出しは大文字で【だしがたいせつ】【濃い「うまみ」出す昆布】とあります。

 

「そうかやっぱり時代は利尻昆布!」と確信した次第です。

 

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京大の伏木教授、こう語っておられます。

 

「うまみ成分は20世紀初めに日本人研究者が突き止めました。昆布だしは主にグルタミン酸」。

 

そして、記者からの「海外の人って舌が案外と鈍感なんでしょうか?」という問いに先生は答えます。

 

「いや、日本に昆布があったせいですよ。これほど濃いうまみを出す食材は珍しい。しかもカツオ節と合わせるとうまみが一段と強く感じられる」。

 

利尻昆布の秘めたるそのパワー。既にお使い下さっている日本各地の皆さまには、深くご納得いただいていることをお聴きしております。

 

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し、しかしですね。

 

食品・栄養化学の専門家であられる、現役バリバリの伏木教授が、まるで稚内教会の利尻昆布バザーを応援して下さるかのように、『こんぶ通信4号』の締切に合わせて全国紙に登場されたことに私は涙。

 

神さまが追風をビュッと吹かせて下さっていると勝手に信じます。アーメン。

 

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過日、札幌市内の教会で信仰生活を送っておられるご婦人から励ましと喜びのお便りが届きました。少しばかり、ご紹介いたします。ご本人の了解済みです。

 

 

我が家で、昆布料理一番人気は、出汁をとったあとの「昆布の佃煮」です。細切りの昆布、鰹節、ときに白ゴマを入れ、醤油とお砂糖で味付け。これが御飯の友に最高です。

 

あっ、稚内教会の利尻昆布を使って下さっている方から「血糖値が下がったんです!」(*個人の感想です)」「利尻昆布は、ほかと違って、だしが濁らなくていい」の声も届きました。

 

昨年沖縄に旅行した時にはお土産に重宝しました。軽くて傷まないですから。水の中で広がる昆布、気持ち良さそうな昆布、今日もありがとう。(以上「お便り」より抜粋)

 

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稚内教会は北海教区の一員。雪と寒さが一番厳しい季節にこそ集まって、お互い元気を出しましょう!

 

ということで、今年で62回を数える「教区年頭修養会」が1月に旭川で開催されました。

 

今回は稚内教会が属する道北地区が準備担当。閉会礼拝説教は稚内が担当ですよ、とのお恵みが回って来ました。それではということで、『利尻昆布10グラムの重さ』と題し、昆布作業時に着用する特製エプロンを掛け、昆布を手にして語ったメッセージの一部を以下に記させて頂きます。

 

「先生エプロン外さなきゃ」と心配して近づいて来た役員さんに「これで良いんですよ」と言って説教を始めました。

 

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『マルコによる福音書』12章に登場する貧しい寡婦(やもめ)が捧げた世にあって最も軽いレプトン銅貨2枚。それは様々な用途に用いる利尻昆布10㌘の重さに通じることを想います。

 

利尻昆布10㌘。

 

それは重さにすれば確かに10㌘しかない小さな破片に過ぎません。手のひらに取っても大した価値は感じられないでしょう。

 

 

しかし我々はここで立ち止まりたい。レプトン銅貨2枚の捧げものが軽く扱われることは、その存在が忘れられても構わないことになるのではないか、と。

 

イエスさまは彼女の《存在の貴さ》を明らかにされました。貧しい寡婦(やもめ)の《小ささ・軽さ》を誰よりも《重く》受けとめられた。

 

昆布は小さく切り分けられ、水に浸(つ)からなければ力を発揮しません。私たちも小さな者として水に浸(つ)かる洗礼を受けました。そんな私たちが周囲の方たちとの交わりの中に身を置き、いつしか人々から何かを引き出す者に変えられて行くのだから不思議です。(説教終わり)

 

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利尻昆布バザーを稚内教会が始めてまもなく1年。

 

「おいしい」「頑張ってるね」の声は、日本の最北端にある小さな教会にとって実に大きな励みです。

 

先頃、《稚内の特産品 利尻昆布》と《鹿児島県枕崎市特産 カツオ節》が「昆鰹(コンカツ)プロジェクト」を始めたというニュースが地元紙でも流れました。

 

縁結びの舞台は出雲大社の様子。稚内教会、キリスト教を代表して競(きそ)うつもり等これっぽっちもございません。立場を超え、共に歩み出す覚悟でございます。

 

負けるもんか!(笑)

 

続く(*たぶん)

 

 

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