2014年1月6日(月)№104 『 "紀文さん" さようなら "石崎さん" こんにちは!?  』

 

 

この美味しさを、なんと表現すればよいのだろう。そんな経験をお正月の食卓で経験したのだった。

 

英語で言うと「steamed fish paste」「boiled fish paste」「fish sausage」というらしい。調べて見て、なーるほどと思うが、同じものが、ニューヨークやロンドンの食卓にあるかと言えばノーだろう。

 

そう【蒲鉾・かまぼこ】なのだ。

 

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地元タブロイド判(つまり普通の新聞の半分の大きさ)の愛する『稚内プレス』の12月17日号が手元にあって、なーんか気になっていて、手元に置いていた。見出しにはこうある。

 

「蒲鉾作りに大わらわ 石崎商店 従業員フル稼働して」そしてこう続く。

 

【大黒(だいこく)1の老舗カマボコ店「石崎商店」で、正月用のおせち料理やお歳暮用のカマボコ作りがピークを迎えている。一ヶ月ほど前から板付きカマボコなどが入ったセット商品の予約が道内外や市内から増えていることから・・・・。

 

今が一番忙しい時期で、タラやホッケなどを材料に使った板カマボコ、ホタテのつみれなどが入ったセットは2千円~3千円で販売され人気が高いという。石崎社長は「カマボコなどには塩分少なめの藻塩を使っており、甘味がある商品ができています。正月には稚内の味を堪能してください」と話していた。】

 

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石崎社長様! 面識はございませんが、お陰様で、堪能いたしました。ほんとに。

 

ある方から、全く思いがけない年の暮れのかクリスマスかの贈り物として我が家に届いた。それが、蒲鉾とその仲間たちの詰め合わせだった。

 

どちらかというと、練り物関係が、たとえば冬の風物詩“おでん"を食べるときでも後回しになってしまう私。

 

いやー、驚きました。

 

妻が、お正月の諸々+除雪作業で疲れてしまったときに、「ねぇねぇ、蒲鉾食べる? 板山葵(わさ)ってどうやって食べると?」という思いがけない質問。

 

つまり、うちの美樹さまは、池波正太郎の描く、蕎麦屋で板山葵と熱燗で軽く飲む美学を知らなかった模様。

 

「これこれ、こうで、ワサビを添えて・・・」と伝えてしばし待った。

 

う、う、旨い。そして、何か今までの人生で見たことのない大きさ。大きいのだけど上品さがある。不思議だ。

 

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年末に、漫画家でありコラムニストというのか、東海林さだおさんの本・『偉いぞ!立ち食いそば』を市立図書館から借りて来ていたわたし。

 

あの『週刊朝日』に長期連載されているグルメコラム「あれも食いたい これも食いたい」の食べ物のウンチク・雑学に倣いたいところ。

 

うーん。とても東海林さんに追従できそうにない。東海林先輩。並みの腕前ではないというか、超一流の文と漫画を、あまりにさり気なく記し描かれている。

 

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蒲鉾と言えば、昔は、結婚式。


いやいや、お正月の日本の風物詩。それが蒲鉾ではないか。森家でも、物心付いた頃からそうだった。

 

しかし、それにしても、随分長いこと、失礼をしてしまっていたように思う。

 

高校時代のサッカー部の先輩、久野慎吾先輩(キャプテンです)の家は蒲鉾屋さんだと聞いていた。今ひとつ、いや、かーなりか、尊敬の念が足りなかったなぁ。

 

あ、中学の頃からのfanである、博多出身のミュージシャン、チューリップ(サボテンの花、心の旅、青春の影、虹とスニーカーの頃等々で知られてましたが・・・)のドラマー、上田雅利さんのご実家も博多の蒲鉾屋だった。

 

でも、これもまた感謝が足りなかった。

 

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蒲鉾やはんぺんと言えば、「紀文」のものを買ってくれば、これ以上はない。

 

そう思い込んでいた浅はかさ。
罪深さを瞬時に悟ってしまった。

 

も、も、申しわけありませんでした。石崎さん。

 

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妻との会話。

 

「なんか、この板山葵(いたわさ)メチャクチャ美味しいよ」
「うん、おいしい。なんでこれが蕎麦屋にでると?」

 

「そういえば、昨日食べたあれも、蒲鉾じゃなくて、なんか魚肉ソーセージ風で、しかも食べた後も、お腹の具合がいい感じだった」
「わたし、魚肉ソーセージの味わからんシ」

 

「石崎さんの記事が、稚内プレスに出てたけど、さすがだなぁ?」
「わたし、みとらんシ」

 

噛み合わない夫婦の会話は、2014年の暗雲を予感させるものの、蒲鉾さまの美味しさが全てを忘れさせる。

 

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わたしこう思ったのだった。

 

去年、友人やお世話になった方に、トウキビを贈るか、メロンか、ジャガイモか、鮭かなどと迷ったことがあるが、今度は、これで決まりだ。

 

そして、久しぶりに思ったのでしたねぇ。

 

すごいぞ稚内!すごいぞ石崎商店さん!

蒲鉾を食べるのが楽しみになる人生が開かれるとは、思いもしなかった。本当にホント。

 

妻いわく、材料が違うんだと。ホッケ、ホタテは内地には無いんだなぁ。

 

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世の中、上には上があるもの。たぶん、紀文さんのは大量生産の限界というものが有るのではなかろうか。

 

いや、石崎さんを研究し忘れているかも知れない。いやいや、石崎さんの愚直な努力とこだわりが実を結んでいるのだろう。

 

油断しないでね、紀文さん。稚内にすごーい蒲鉾ありますよー!

 

写真もなしでイメージが広がらないこのブログ。本当にゴメンあそばせ。end

 

※追伸

石崎商店さんのホームページを見ると、以下の、原材料の案内が載ってました。

上の三つが、お魚ですな。よくわかりました。これが美味しさのヒミツ!

【原材料の産地】

 おおなご  稚内市
 たら  稚内市
 ほっけ  稚内市
 馬鈴薯  札幌市
 長いも  遠別町
 豆腐  稚内市
 人参  道内
 ゴボウ  道内
 塩  稚内市
 でん粉  士別市
 砂糖  士別市
 ぶどう糖  東京都 
 昆布だし  札幌市
 大豆たん白  アメリカ
 白ゴマ  埼玉県
 香辛料(白コショウ)  東京都

 

 

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