わたしのBlogのバックナンバー 2013.05.13(月) №41 『 懺悔 “ホッケ"のこと 正直なめてました 』をUPしてからというもの。最近、ますますホッケが気になるし、ほっけが本当に旨い。
あの日、正直な告白をしてよかったと思う。やはり、罪は神と人の前に明らかにして、身軽にならなければと少し感じている。
昨日は日曜日だった。礼拝、役員会も終わり、幾人かの方への週報などのお届けも終わり、夕刻、日曜日にしてはめずらしく、妻とスーパーに買い物に出掛けた。「何かお刺身があるといいねぇ」と、市内某店を訪れたのだった。
お魚売場をうろうろしていると、目に入るのはホッケである。
今までならば、ホッケを見ると(すこしオーバーに言えば)「けっ、ほっけの何がうまいんだ」「ほーらねぇ、生ほっけ一匹75円なんて、たいした味じゃないから、値段だって安いじゃないかぁ」と馬鹿にして通り過ぎていた、というか、無視していたのだった。デカいばかりで、しょうもないヤツだ・・・・・・と。
しかーし。
昨日は、“ほっけさま”、いや、“ほっけ殿”の干物の前に、夫婦して立ち止まってしまった。予定変更である。生帆立の50円引きをすでに籠に入れていたのだが、ほっけさまの強烈な“磁力"に身動きができない。金縛りならぬ、ほっけ縛りか。
“開ホッケ干”金299円、2枚入りお買い上げ。1時間後の我が家のつましい食卓での会話。
私「いやぁ、本当にほっけが旨い。こんなにおいしい干物、ないよ。もう、アジの開きなんて、けっだよね。もうぜったい戻れないよー。間違いなく最高!」
妻「センセイ(妻はしばしばこう私を呼ぶ)が留守の時、わたし、独りで焼いて食べとったしぃ!」
妻の隠密単独行動を、わたしが気が付いていなかったわけではない。それとなく、知っていたし、ほのめかす言葉は聞いていた。
だが、当時のわたしは「ほっけ完全無視」の姿勢を貫いていた。そんなことはどうでもよかったのだった。
「どうぞ、どうぞ。俺には、イワシの目刺しもあるし、アジの干物だって、鯖の干物、あるいは、秋刀魚だってあるからさ。まったく問題ございません」がわたしの生き方だった。
しかし、昨晩も本当に美味しかった。ボリュームといい、お味といい、満点である。わたしを決して裏切らない実力者なのだ。「ご飯、おかわりもう一杯」という感じで食が進む。油の乗ったこんがり焼けた皮と共に頂くホコホコのほっけさまの開きは、大根おろしとのマッチングがこれまた素晴らしい。
妻は食後、インターネットで何かを調べていた。
「ねぇねぇ、ほっけフライも美味しいってよぅー」と言っている。
そうかぁ。「チカのフライが最高」と稚内に来て以来信じてきたわたしだが、もしかすると、大逆転の出来事が、干物・焼き魚部門だけでなく、魚フライ部門でも勃発しそうな雲行きである。
イエスの一番弟子ペトロがもしも稚内、あるいは北海道に居たら、ガリラヤ湖のピーターズフィッシュに見向きもしなくなるのではなかろうか。
いやはや。若かれし頃に口にしたあの、寂しいほっけは一体何だのだろうか。しばらく、ほっけをめぐる「メタノイア=悔い改め」いやいや、「食いあらため」の日々が続きそうである。end