遅いのか早いのか、とにかく本格的な冬到来だ。稚内育ちの方たちも「寒いっしょ」と話しかけて来られる。これくらい、たいしたことないだろと感じる程度の雪なのに、気温が0℃、あるいは氷点下2-3℃なので1度降った雪が解けない。そして車が通ると踏み固められてしまい、いつの間にかスケートリンク状態ということになる。
新潟の上越地方にある教会に仕え、暮らして居たことがある。「この雪の下に○○町あり」と言われ、冬場は住まいの2階のドアが出入りというようなそこは日本でもかなりの豪雪地帯だった。
しかし、気温が2-3℃位で雪は降り積もっていたし、教会の真ん前の表通りも教会の駐車場も、道路の真ん中やホースから融雪の井戸水が噴出していて、それなりに雪は解けていた。夜通しチョロチョロと水を噴き出させていることも珍しくなかった。稚内では考えられないことだ。そんなことをしたらスケート場が出来てしまう。
ということがここ1週間ほどでよく分かった。牧師館から教会へ向かう坂道は気を抜くと収拾がつかない。いや、教会に向かう途中の平坦な歩道も横断歩道も気を抜けない。
朝方、登校途中の小学生や中学生の履き物を見ると、まだ、長靴を履いている子は半分もいない。そして彼らは平気で駆け足で目の前を走り去っていく。
そう。あの子たちは、幼い頃から、多分嫌という程転んだからだろう。恐くないのだ。転んでも骨折もしない自信があるのだろう。スバラシイ。
わたしはと言うと、ちょっとおしゃれな長靴は福岡から準備して来ていたものの、これからは雪かきもするだろうから、根性の入った長靴を買わねばと思ってお店に行ってみた。しかし、種類が多すぎて悩んで躊躇した。そして少しお高い。でも、温くないとたぶん春先に出来ていたように、足の指先にシモヤケが出来てカユカユになるだろう。
そうだ。幼稚園のイケメンの若者・○○大輔先生に聞いたらお奨めの長靴を教えてくれるだろうと思って、ひょこり教会に顔を見せてくれた時に聞いてみた。
「あのー、○○大輔先生はさぁ、長靴なんかどんなの履いてるのー?」「オレ、転んでも、ずーっとスニーカーなんすよー」。50のオッサンがインタビューする相手を間違ってました。どうもスミマセン。勉強して出直します。稚内一年生の冬はまだ始まったばかり。